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鶏の卵大のリンパ腺 [健康]

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鶏の卵大のリンパ腺

卓球部で青春を謳歌していた高校時代の小生に不運が襲ってきた。
謳歌しているといっても悩み多い青春時代。これといった将来の目的もつかめず、仕事一本の両親を見ても家業である農業に希望も持てず、世の中が面白くもなく、、、。

で自殺を考えることが度々あった。
息を止めて意識がなくなればこんな自分から逃れられるだろうか?
と考えてもそこに踏み越えていく勇気もなく、誰にも言えない悩みを悶々と抱えている自分に転機が訪れる。

17歳の頃だったろうか、左脇の中のリンパ腺がおかしい。指で探るとグリグリが感じとられる。
違和感を持ちながら様子を見て数ヶ月、そのグリグリはコロコロに変わり、
ついには鶏の卵大の塊に成長してしまった。これにはこまってしまった。どうしてか?
卓球をやるには脇を閉めて行うのが原則。それができない。

おかしい、なんでこうなったのか?
そんなあるとき新聞の記事が目に入って驚いた。
そこには癌の特集記事が出ていたのである。

各種ある中で飛び込んできたのがリンパ腺癌。頭を殴られたようなショック!
そうか自分の原因不明の脇の痼りは癌だったのか。

病院に行くのも怖くなりまた別の悶々とした悩みが襲ってきた。
あと数年の命だったらどうしよう、いや半年だったら。
数日悩んだ末たどり着いたことは、今までなんと曖昧な人生をおくっていたのだろうか。

両親から受け継いだ命、大切にしなければ。
それ以来自殺の思いはどこへやら。

心を入れ替え病院へ行き、約半年の温熱治療が始まる。だんだん硬かった痼が柔らかくなり始め、ブヨブヨになり、ついにはなくなってしまった。
今となっては人生観を変えるきっかけとなった大切な経験として残っている。




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